No.200 父方の先祖 (3)
だいぶ前に書いた「父方の先祖」シリーズ、第三弾。 その1 その2 電話口で、「血のつながりのある人」は、こう答えた。「明日、二時にXXXX銀行の前の駐車場にきてください。」 そりゃーそうだ。赤の他人はまず家には呼ばない。 それでいいと思った。 公民館の方にお礼を言い、公民館をでた。宿はすぐそばであった。そのまま坂道を上り、宿に戻って、温泉に入った。 その時の気持ちは思い出せないが、ただただ、信じられない、といったところであろうか。 ちなみに、その温泉ホテルには、武田鉄矢にそっくりな人がいた。 本人だったのかなぁ。 **** 翌日! 午前中はぽっかり時間があいたので、近くの有名な観光地に足をむけることとした。 タクシーだと高いし、時間があるので、一日に2本しかないバスに乗り、観光地の入り口までたどり着けるバスに乗った。朝の7時50分発のバスだった。 田舎の小さな町の古ぼけた商店街を抜けて、川沿いを走っていった。 途中、小学生が一人乗ってきた。黄色い帽子をかぶって、親に送られて。 そのあと、小学校の前で、その子は下りた。校長先生らしき人と女の先生が迎えにきていた。 いい待遇だなぁと思った。 少子化だから、子供は大事にそだてられている。お宝だね。 さて、運転手さんにXXの滝はここでおりますよ、と教えられた停留所で降車。 その場所に向かう舗装道路を歩き始めた。目的地まで2キロはあるだろう。 時は11月。秋である。 田んぼもあるなか、面白い風景に出くわした。 公共の場におけるすすきの生殖行為。 すすき、だ。”すすきの”ではない。 すんげえ、いやらしい書き方だけど、風もないのに、花粉を放出している。 次の世代につなげていこうとする神さんの仕組みである。 その観光地に向かうに従い、お土産屋さん、お食事処が、見えてきた。 お店をそろそろ開けようか、という朝8時半ごろだったか。 一人でてくてく歩く私に、お店の前を掃除しているひとたちが、「朝早くからご苦労様です。」と声をかけてくれた。 その観光地に入っていくと、紅葉とカラスが目に入った。 そう、早朝なくのは鶏ではなく、カラスって知っていた? 観光場所の入口に到着して、入場料を払おうとした。 受付の方は、「お早くご苦労様です。朝9時前にご入場の方は無料です。」 おおー。 そこからは、長いトンネル。 そして、見えた...