No. 131 Me and God

今日は、母の日。 

でも、まったく関係のない内容を書く。

それも、短く。 明日は月曜日で早く起きなければならないので。

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Taxの仕事は、クライアントのサインをもらう書類がやたら多い。

夫婦合算というか、夫婦で一緒にTaxをファイルする場合は、夫婦二人のサインが書類に必要である。 

でも、往々にして、夫か妻のどちらかが、一人できて、あとでもう片方のサインをもらうことがある。 オフィスに来てもらうか、持ち帰ってサインをもらって、また戻ってきてもらうか、ということだ。


リタイアした70歳代のご婦人がTaxをしにきた。 対応してあげた。 普通はクライアントのことは公にしないのだが、このご夫婦は、リタイアメントとソーシャルセキュリティーの収入でほそぼそと暮らしている。 でも、教会への献金はしっかり10%されていた、と思う。

それでも、明るい奥さんである。 そして、言うのである。 「明日、股関節手術をするのよ。」と。

多少のリファンドがあって、$100ちょっとの費用で終わった。 そして、書類を盛って帰ってもらって、旦那さんのサインをもらって、旦那さんにもってきてくださいね、と融通を利かせた。 本当は、夫婦一緒にサインするまで、ファイルできないんだけど、私は多少、ルールから外れても、やっちゃう。 本当はいけないんだけどね。


さて、暫くしても、サインした書類が届かない。 旦那さんももってこない。 たぶん、術後で大変なんだろうなぁ、と思った。 電話したら、いなくて、留守電に。
そして、電話がかかってきた。 明るい奥さんの声。 手術のあとは、大丈夫だったみたい。 話の内容を聞くと、旦那さんの奥さんの世話で忙しいみたい。

ということで、普通はしないんだけど、「伺いましょうか?」といったら、「それは、助かるわ!」と嬉しそうに言うので、子供を迎えにいったあと、その足で向かった。 オフィスのそば。


家の前に車を止めた。 小さな家。 ほそぼそと老後を二人で過ごしているみたい。


気づいた旦那さんが外に出てきた。 家にはいりますか? と聞かれたけど、術後の奥さんは動こうとするだろうから、遠慮した。 車のボンネットの上でサインをもらった。

そして、オフィスから盗んできた袋一杯のスナックを渡した。 なんでそうしたかは、分からない。 ただ、奥さんの明るい声を聞いたからかもしれない。


旦那さんとちょっと立ち話。 「食事つくりなどの、ヘルプはないんですか?」と聞いたら、旦那さん、こういった。

「No. Me, and God!」と明るい笑顔で。 

小さい旦那さんで、しわくちゃの顔だった。 でも、その笑顔が素敵だった。


そして、教会の人も食べ物をもってきてくれるんだよ、と。


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旦那さんが言った、「Me and God」

心にずっと残っている。 なんでだろう。 


ほそぼそと暮らしている老夫婦。 でも、その目は輝いていた。




あかしや

コメント

Tigrette さんのコメント…
一人でもいつも神様と一緒、ですかあ。お遍路さんが『同行二人』って笠に書いて歩いてたりするんですけど、あれも一人でお遍路してるけど弘法大師さんが一緒、ってことですよね。

たとえ誰もいなくてもいつも一緒にいてくれる存在があるってわかるのが宗教の肝心なところなのかしら。
Akashiya さんの投稿…
宗教って言葉は私にとっては、遠い世界のように感じる言葉です。それより、「信じる」ってことだと私は思っています。 感じられるときもあるし、感じられないときもあるんですが、いつもそばにいてくれると思います、というか、今までの経験から、そばにいるんだな、と思うんですよ。

それも哲学的に考えるのではなく、理論で頭に叩き込むのではなく、五感で感じることもあるし、心に言葉がはいってくることもあるし。

トイレにしゃがんでいるときも、お風呂に入っているときも。 そして、悪いこと考えているときも・・・。(笑)

不変的な存在、という言い方もあります。 別の次元にいる、ということもあるでしょう。

信じることによって、マイナスもプラスに変わるし、つらいことも、上を見上げて、左右の人間関係をわずらうことなく、やっていけること、大いにあります。

哲学でも宗教でもないんですよね。

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