No. 208 静まれ!じたばたすんなって

 バレンタインデーから始まったテキサスの氷河期。

まいにち零下10度を超える凍てつく日々。

そのため、水道管が凍って破裂、停電、断水に見舞われた家、アパートが多く、大きな被害をもたらした。

以下は、SNSで多くの人が驚愕した凍った天井の扇風機。

天井裏を走る排水管が凍って破裂し、水が噴き出した結果である。





停電の時は、ガスレンジ、ろうそくと暖炉があれば、何とかやり過ごせる。

しかし、水が出ないのはつらい。

だって、トイレ流せないもの。


我が家は最悪の状態はまぬがれたので、運がいい方だった。

こういう時は、お互い様やってことで、知り合いの家にお水もっていった。

道中、ほかのテキサスドライバーには注意をしないといけない。

雪には慣れていないのに、スピード出すんだよね、こっちの人たち。

氷の上でブレーキ踏まれたら、そりゃー、やばいですよ。 

そんなに、巻き込まれてしまったら、二次災害となり、自分自身の救助劇になっちゃうので、慎重に運転した。

これは、肩こりますわ。



上の写真は、2月15日の朝、I-35 Wというハイウエイで起こった”パイルアップ”(つみかさなり)事故の写真。5人が亡くなった、という報道である。

コントロールを失った車が次から次へと追突。75から100台が巻き込まれたということだ。


10年前の冬に、北テキサスのアマリロという町で、同じような”パイルアップ”の大事故を目撃したことがある。

パイナップルではないよ、言っておくけど。


極寒の中で立ち往生となるので、エンジンをかけっぱなしにすると、ガソリンはなくなる。そのあとに待っているのは寒さ。

そんな状況を横目で見ながら、ハイウエイの外側の道を通った。



その記憶をもとに、「いつ、何がおこるかわかんねぇ」と、水、食料、寝袋とガソリンを車に積んでから、物資運搬をした。


ちなみに、断水が起こるんじゃねぇか、と思ったら、お風呂にたくさん水をためる。

この水をすくって、水洗トイレを流すのである。


フロリダに住んでいたとき、ハリケーン警報を毎年何回も経験し、備蓄に避難準備をしてきた。

人は一日5ガロン(20リットル弱)が必要なので、家族人数x5ガロンx4日分の水は準備すべきと、新聞で注意事項が促される。当時はそれほどInternetは普及していなかった。 情報源は新聞であった。

その時に準備しておいた水をためる大きな容器が、時を経て人の為に、役に立っている。

日本の風呂の浴槽は大きいから、台風が近づいたら、そこに水をためて、備えておくことも一案だろう。


ハリケーン、台風、天災の時につきものが、物資不足。



うちのほうではないけど、別の人がSNSにアップしたもの。

食べ物がない!

インフラが凍結したから、食料が届かない。

みんな、食料がなくなる、とパニックになり、買いに走る。

群集心理はこういうもので、昨年の春、コロナパンデミックの時も、スーパーの食品だながカラになった。


では、いずれくる不況の時は、群衆はどうなるか。”Bank Run”と言って、大勢の人が現金を引き出すので、銀行が閉鎖してしまう、という事態も起こる。

多少の現金を額の少ない紙幣―10ドルとかーで手元に置いておくことも大事であろう。

コロナ対策で、先進国がこぞって、Monetary Policy (金融政策)を敷いた。

なにかっていうと、世間にお金をばらまいて、経済を保とう、という短期的な対策。

しかし、そのお金の流通量は、前代未聞の量。

単純に、経済学の基礎をひもとけば、Money Supply (マネーサプライ)が増えれば、インフレが来る。 $20で買えていた、カリフォルニア米20ポンドが$60に値上がりしてしまう、ということが起こりうる。

現在、まさにその状態=お金じゃぶじゃぶ市場にあふれる=である。


歴史の授業を覚えている方は、1922年のドイツのハイパーインフレを思い出すかもしれない。

じゃあ、ヘッジとして、金を買っておく?



コロナ禍で、最高価をつけた金。2020年8月に1オンスUS$2000を超えた。

十分の一オンスの金貨は、直系1㎝強。そんなちっぽけな金貨が軽く$300(3万円以上)である。

一般の人が、はい、くださいな、と何枚も買える値段ではない。


このように、群衆のパニックによって引き起こされる物資と現金不足は、いつでも起こりうる。


さらに、暗いニュースが暗い気持ちを生んで、過剰防衛と過剰にものを囲い始め、どんどんエスカレートする。 自分の不安があるから、人に話すことで、ガス抜きをするのが人間だが、知らず知らずのうちに、聞き手を「あおっている」。


私の上の文を、最初から読んでみるとわかるかもしれない。最初は、自然の流れのように読めるけど、途中から、群集心理がどうなっていくのか、の流れが見えると思う。


こういう時、神さんはなんていうか。


静まれ、

わたしこそ神であることを知れ

詩編 6:10


こういう時、イエス兄さんは、なんていうか。


「先生!私たちは溺れて死にそうです。」といった。

イエスは起き上がって、風と荒波をしかりつけられた。

すると風も波もおさまり、なぎになった。

ルカ9:23-25




Hide me now                                                あなたの翼の下に
Under your wings                                         あっしをかくまっておくんなせえ

Cover me                                                     あなたの力強い手の中に
Within Your mighty hand                      あっしを覆っておくんなせえ

When the oceans rise                                 大海原が荒れ
and thunders roar                                      いなづまがピカピカ怖いときでも

I will soar with you above the storm       あなた様と一緒に舞い上がり
                                                                    嵐を眼下に見ることができる
Father, you are king over the flood        おっとっつあん、
                                                                   あんたは、洪水さえ抑え込む殿様や
I will be still, know You are God            あんたが神さんだと確信しとるから
                                                                   あっしは、じたばたしないでいれるんすよ

Find rest, my soul                                    イエス兄さんだけを頼れば
In Christ alone                                        心にやすらぎがくる

Know His power                                    イエス兄さん、つえーから
In quietness and trust                            あっしは、信じ切って、
                                                                 おとなしくしていられるんすよ



                                  ********************

世間が凍結し、「水がでません。」「手足が寒いです。」という声が聞こえた時、神さんに、「私をお使いください。」ととっさに祈ったと思う。

気が付いたときは、「思いが来た人」の家に到着していた。

あたしは、神さんの使い走りの小僧でしかない。


コメント

このブログの人気の投稿

No. 39 「沈黙」

No. 85 It Is Well With My Soul  やすけさは川のごとく  (その1)

No. 24 ヒューストンの日本人教会  Japanese church in Houston, TX

No.1 こんな人間が何でクリスチャンになったのか・・・独り言をはじめる理由

No. 203 「風が吹く」

No. 159 断食祈祷 Day 1

No. 31 聖歌・賛美歌・ゴスペルソングMIDI  「いつくしみ深き」

No. 9 君は愛されるため生まれた