No. 98 Taxの仕事終わり一休み

4月15日から一週間経つ。

アメリカでは、日本の確定申告のようなものを国民の多くがすることになっている。 その締め切りが4月15日。 私の仕事もその日で終わった。

久々の仕事で、初めてのTax Filingということで、当初はものすごくびびった。 でも、ナントカ生き延びた。 

当初、新人は6人であった。 12月下旬から始めて、第一ピークの終わる2月17日あたりが契約が切れる日であった。 その時が評価の時期。

なにせ、びびりまくっていたし、失敗も結構したから、こりゃー、首だわ、と思っていた。 でも、首はいやだなぁ、みっともないし、かっこ悪い、と思い、ストレスでいっぱいになった。 心配したのである。 見かけによらず。

ストレスに多忙。 水さえ飲む時間が無かった一月のピーク時には、脱水症状も起こしていた。 でも、ある日、思った。 心配なのは、自分の自尊心のことだけ考えているからである。 失敗を恐れるのは、外聞を気にするからである。  これって、自分だけが大事だから、という考えだ。 聖書的にいうなら、自分を偶像崇拝している、ということである。

ええい! もし、神さんがこの仕事を続けなさいっていうのなら、契約更新となるだろう。 この仕事が私に向いていない、という神さんの判断なら、契約は更新されないだろう。 代わりに、別の私にもっと適した仕事が与えられるはずだ!と、ひらきなおった。 強いていえば、神さんにこの件は投げ打っちゃったのである。

そうしたら、気持ちが楽になった。 他人に、いや、神さんに責任をすべて押し付けてしまったから。 こうなったら脳天気の私。 更新のことなどすっかり忘れてしまったのである。 ほんとうに単純なアホである。


ある日、仕事が一段落したとき、ボスに呼ばれた。 おおっ! そうだ、更新の話か。 期待しないで、首になる、と思っていたほうが、ショックが少ないから、そう構えて会議室に入った。 そうしたら、「契約更新します。 週一回くらいしかないけど、それでもいいですか?」だって・・・。 唖然としていたら、ボスが「6人のうち、残ったのは二人だけよ。」とのたまわれた。

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その後は、いろいろなTaxのFilingをした。 そして、いろいろな人生を見た。


離婚した夫にクレジットカードを使い込まれていて、クレジットカード会社に交渉して、負債金額を下げてもらったはいいが、下げてもらった金額というのは、Forgiveness of Debit(負債免除)といわれ、収入として考えられる。 他の人間が使いこんだお金で、見に覚えがない金額の分にも、Taxを払われた方。

学校内でトラックにはねられたが、学校を訴えられず、また、何の保障ももらえず、働けず、医療費がかさんでいる人。

子供のクレジット目当てに、子供をTax上の扶養家族として取り合いする男女。

雇用主がちゃんと源泉徴収していなかったため、リファンドどころか、反対にTaxを払わなければならないと分かり、泣き出す学生。

スナイパーとしての訓練をミリタリーで受け、イラクに送られる寸前に手に怪我をして、退役した若者。 

そして、昨年亡くなられた方の最後のファイリング。 父を思い出しながら、そして、しんみりしながらも、間違いの無いように、しっかりとファイリングをして差し上げた。

4ヶ月間のパートタイムであったが、対応したクライアントは、100人以上であった。


多様な顧客層に対応しつつ、ファイリング自体も、複雑になってきた。 4月15日が近づくに連れて、Taxを払わなければならないような人たちは、それなりに、難しいファイリングを持ってくる。 

個人営業の人のファイリング。 所有地から石油がでる人のロイヤルティーのDepletion(減価償却みたいの)。 他州のファイリング。 アメンドメント(Amendment)という、過去のタックスリターンの修正ファイル。 ボートを使ってビジネスのためのボートの減価償却。 自宅オフィスの経費と減価償却。

こうなると、難しくチャレンジでもあるのだが、ある意味で、醍醐味でもある。 時に、Court Caseといって、法廷での結果などを調べたり、大学のときに使ったIRS Tax Code(税制全書みたいの)をひっぱりだしたり、と。

税制の知識を有しながら、クライアントとの対応もうまくやらねばならない。 しかし、数字は嘘つかないので、そこのところ、結果がはっきりしている、というのも魅力的である。 また、Taxはじめ、人の経済的な状況について、アドバイスも多少できるので、人のお役に立てる、という満足感もある。 この仕事、楽しかったのである。 自分にあっていると思った。 

ただ、一年目は、お給料がとても低い。 時間給9ドル。 要領も悪く、効率も良くないから、4ヶ月のお給料は、合わせて$2000行くかどうかである。

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さて、今後、どの方向に進むか? 以前から考慮していた教師になるか、または、会計の道を進むか・・・・。 

神さんには、道を示してください、と祈っている。 もっと、真剣に祈らないとだめかな、と少し反省してもいる。

とりあえず、次の仕事をみつけなきゃ、とCraigslist.comで仕事を検索している。 昨日、履歴書を送ったら、今朝、返事がきて、イギリスの会社ということが分かった。 会計の仕事というより、集金の仕事みたいであった。 以前、翻訳の仕事をイギリスの会社とやろうとしていたが、どうも、詐欺っぽかった、という経験がある。 出来高次第みたいで、これは、ぼられる、と直感。 すぐさま辞退した。  う~ん。 二匹目のドジョウはすぐには見つからない。 祈りがたりないんだろうなぁ・・・。

ピアノ購入のとき、最初の交渉がボツったけど、結果的に神さんは$1500で最高のピアノを与えてくれた、という経験があるから、これでへこたれるものか。 また、明日、Craigslistで検索してみよう。 

また、今日、子供の学校から電話があって、金曜日は、養護教室の代理教員の仕事が入った。 

またしても、私の行く道はどっちなのかなぁ・・・・。 まぁ、いいや、悩むのは辞めよう。 私には神さんがいつもついていてくれる。 きっと、一番良い道を歩かせてくれるはずである。 子供と夫を犠牲にせず、家事も出来て、自分が気に入った仕事が必ず手にはいるさ。


ということで、今日の夕方は、庭木の剪定をしてしまった。 

ダラスはもう暑い。 蚊がたくさんいる。 でも、今のうちに剪定をしておかないと、これからものすごく暑くなってそれどころじゃなくなる。

今日は不発に終わったが、あきらめず、がっかりせず、神さんを信じて、のんびりやっていこう。

ということで、もう11時15分。 うしろのソファーでは、ばかちんが大いびきをかいている。 うるさいなぁーもう。


あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです。(マタイ6:21)

空の鳥を見なさい。 種まきもせず、刈り入れもせず、倉に納めることもしません。 けれども、あなたがたの天の父がこれを養ってくださるのです。 あなたがたは、鳥よりも、もっと優れたものではありませんか。 (マタイ6:26)

・・・・・しかし、あなた方の天の父は、それがみなあなた方に必要であることを知っておられます。 だから、神の国とその義を第一に求めなさい。 そうすれば、それに加えて、これらのものは、すべて与えられます。 (マタイ6:32,33)


あかしや番頭

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