No. 255 Generation Curse

トラファンのかたならご存じだろう。

カーネルサンダースの呪い」を。


この呪いということば、怖い、という印象がある。


本日の題名、”Generation Curse”のCurse”は日本語に訳すと「呪い」となっちゃう。

または、「たたり」。

これって、1977年に公開された、映画「八つ墓村」の「たたりじゃぁー」っていうイメージ。

古い引用でごめんなすって。


Generation Curseを直訳すれば、「世代にわたる呪い」。

ってことになるかね。


本当に、何か悪者が憑いて、代々に悪さをするものだろうか?


あたしとしては、「陋習」(ろうしゅう)と言いたい。

この漢字の方が難しいか。


どういうことかっていうと、親が何かのきっかけで陥ってしまった悪い習慣があるとする。

一緒に生活する子供がそれを見て育つ。

すると、無意識に親と同じことをしてしまう。


そういったことだとおもう。

なので、悪霊とか、たたり、というものではないと思う。

そして、それは、修復可能である、ということだ。




あたしの父は、ある意味、アル中であった。

そして、よく怒鳴った。

仕事から家に帰ってきて、食事の前に晩酌をする。

お酒が入ると人が変わり、途端に怒鳴り始めた。


父の父、つまり、あたしの爺さんもそうだったということだ。

事業に失敗して、家が没落。

長女を置屋(おきや)に出してしまった家庭であった。

その長女は、あたしの叔母で、世話になった方であった。

爺さんは、天皇のおそばに仕えた近衛兵であった。

その人が、アル中になった。

当然、父もそういう姿を見て、育ったので、酒が入ると人が変わった。


さて、そこから時は流れ、あたしはアメリカに住み、子供をもうけた。

何せ、双子なもんで、寝る時間がなく、くたくた。

一日の睡眠時間は1時間半であった。

くたくたで、疲れて、あたしは働いていなかったので、お金もあまりなかった。


あまりにも、子供が泣くので、赤ん坊に対して怒ってしまった。

それも、ベビーベッドのマットレスをバーン!と叩いて、怒った。

実際に叩かれていない息子は、その時、ぎゃーっと泣いた。

うるさいので、そのあと、娘だけを連れて、外に出てしまった。

1時間後帰ってきたら、息子はすやすやと寝ていた。


あの時、家で火事があったら、息子は死んでいたかもしれない。


という思いもよぎった。


それよりも、はっとしたのは、あたしも父の癇癪(かんしゃく)を持っている、ということに気が付いた。


そりゃー、一緒に暮らしてきたから、物心のつく前から、父のそういう習癖が普通のこととして、刷り込まれていただろう。


そういえば、あたしのきょうだいも、子供が先にできたのだが、やたら、怒っているのを見て、いやだなーと思ったことがある。


今度は、自分がそうなっていた。

いや、以前からそうだったのかもしれない。




反省の時間もなく、あたしがとった行動は。。。

お手伝いさんを探すことだった。


アメリカは、南国地域に住んでいたので、ご近所さんにお掃除にくる人が結構いた。

紹介してもらった50代の女性をお手伝いさんとして、雇った。

お金はなかった。

でも、貧乏になってもいいから、子供たちに怒鳴るような状況は、今後一切避けたい!という気持ちだけだった。


家のこと、掃除、お食事作りをお願いして、あたしは体を休めるようにした。

旦那は、出張ばかりで、ほぼ、シングルマザー状態だったから、体と心が疲れていたのだろう。


また、義母、義父が長期滞在するときは、もてなすのをやめて、家事を手伝っていただくことをお願いした。


それ以降、子供たちに感情に任せて怒鳴ったことは,一度もない。


経済状態は、苦しかったが、困窮はしなかった。

何故だか、わからない。

たぶん、神さんが上から、見守ってくれていたと思う。


申命記30:17


わたしは、きょう、天と地を呼んであなたがたに対する証人とする。


わたしは命と死および祝福ととのろいをあなたの前に於いた。


あなたは命をえらばなければならない。


そうすればあなたとあなたの子孫はいきながらえることができるであろう。


あたしは、お金が無くなる恐怖を捨てて、「命」と「祝福」を選んだのだろう。

神さんを詳しく知る前の決断であった。

聖書を読むと、あの選択は、神さんが授けてくれたのだとおもう。


子供たちは、今21歳になった。

勉強は、そこそこであるが、一応、すくすくと、育った。

そして、誰にも怒鳴る人間にはなっていない。


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