No. 89 わたしゃ、クリスマス嫌いなんだよね

タイトルを見て、なんだ、こいつ、クリスチャンのくせに! と思われる方もいるだろう。

でも、私は、クリスマスシーズンが大嫌いである。

何故かと言うと、サンクスギビングの後から始まる、「クリスマスショッピング」というのが大嫌いなのである。

まず、新聞の折込広告の量が増える。 すべてそのまんまリサイクルの箱にいってしまうだけであるが、重たい。 資源の無駄だ。

XX%割引! 早朝7時から夜は、11時まで開店!ってな、ハガキの広告も入ってくる。 だれがいくんだよぉ~。 朝、7時前に起きて、ショッピングなんて。 従業員もたまったもんではない。

ウチは、テレビが見れない状態なんだが、ラジオや新聞で言っていた。 サンクスギビング明けの金曜日の早朝から、ある電気屋のまえでキャンプして待って、バーゲンを逃さない、という人々が押しかけたそうだ。 まったく暇な人間がいるもんだ。 私にいわせれば、正気の沙汰ではない。

この時期、ウオールマートやターゲットという量販店に夕方や、土日に行ってしまったら、これまた大失敗である。 1-2点の品物をかごにいれて、レジまでいったはいいが、そこから先に出られない。 人、人、人、である。 ナントカしてくれ。


クリスマスショッピングシーズンでうんざりしているうちに、さらに追い討ちをかけるのが、寄付である。 クリスマスは、ギビングシーズンだ、という名目で、寄付を募る電話がなる。 

寄付の電話には、こう対応している。 「お宅のOverhead Costは何パーセントですか? ファイナンシャルステートメントありますか?」 

Overhead Costとは、間接費みたいなもので、事務経費、人件費のことである。 もっと簡単に言えば、寄付が必要な人には、寄付金のすべてが渡らない。 その間に、いろいろな費用がかかかる。 事務所費、印刷費、事務要員費など。 そういった費用の割合が60-80%という慈善団体が結構ある。 本当に必要な人には、あまり渡らない場合がある。 

なので、Overhead Costの割合を必ず聞くことにしている。 そして、その割合が10%くらいなら、良しとする。

しかし、今まで、私の質問に答えられた団体はいない。 一つを除いて。 それは、うちの老犬が仔犬の時引き取ってきた、フロリダのアニマル・シェルタ-。 ここでは、会計報告をキチンと送ってきたので、長年、小額であるが、きちんと寄付をつづけてきた。

お金を募るのなら、そういったきちんとした会計報告があってしかるべし、と私は確固とした信念がある。 寄付といって、自分達の為に使っているような団体には、たとえ5ドルでも、差し上げる気はさらさらない。


そんな電話がかかってくる。 それが、大体夜。 食事時や、皿を洗っている時。 忙しいし、一番疲れている時間である。 さらに、この時期は、忙殺されているから、そういった電話を取った時の私は、機嫌が悪い。 「こんな電話、いらんわ!」とぶちっと切る。 はたまた、クリスチャンらしからぬ言動である。 でも、やってられるか。


さて、12月25日はイエス兄さんの誕生日ではない。 救世主誕生の星の知らせを見つけたのは、野宿していた羊飼いである。 こんな寒い時に、野宿なんかしたら、死んじゃうよ。 

イエス兄さんの誕生日は、一説には、10月あたりのスコットという「仮庵の祭り」ではないか、とある。 そして、十字架につけられたのが、3月から4月にあるパスオーバー「過ぎ越しの祭り」。 「仮庵の祭り」と「過ぎ越しの祭り」は、ユダヤ人の大切なお祭りである。 「ハナカー」というユダヤのお祭りというか、「時期」はクリスマスの前にある。 私のユダヤ人の友達は、クリスチャンは、「ハナカー」をまねして、クリスマスとしたんだ、といっていた。 もう一つの説には、ローマ帝国の暦の冬至をクリスマスとして、設定したということも。


どれもこれも、いい加減である。 イエス兄さんの誕生日と関連がないぞ。 でも、イエス兄さんの生誕は、当時のヘロデ王に秘密にしておかなければならなかった、という理由もあるのか?

さらに、アメリカでは、イエス兄さんの誕生日が「カードとプレゼントをあげる日」となってしまっている。 日にちの根拠がいい加減である上、イエス兄さんの誕生と人に物をあげることを結びつける商業主義がわたしゃ、気にくわんぞ。


更にだ、アメリカ人は、今年、平均して、500ドル以上のお金をクリスマスショッピングに使うとか。 毎月毎月、給料日までクビをつなぐのがやっとの人がほとんどなのに、どーんと、500ドル使ったら、12月や1月はやっていけんぞ。 クレジットカードだって、1月に支払い期限が来る。 返せない人も沢山いるから、残高に25%30%の利率がかかって、どんどん借金が膨らむ。 それでも、商業主義に人々は煽られて、店へと足を運ぶ。 あな、おそろしや。



話、変って、アメリカの郵便局は、船便の取り扱いを停止した。 なので、日本に 送る荷物は、すべて航空便となる。 なので、送るものより、輸送費の方が高くついてしまうこともある。

今回、日本の母が行っていた鎌倉の教会と、母が最後に入院していた病院のそばの教会にも、何か送ろうと思った。 しかし、物を送るための輸送費がどうも、もったいない。 むしろ、その分を献金した方がいいという結論に達した。


前回もお話したとおり、仕事をこの秋からちょこちょこ始めた。 数百ドル貯まった。 なので、その十分の一を私の行っている教会と、日本の教会二つに送ることにした。 今、ドルの価値が下がっているから、日本に送る分は、目減りしてしまうが。

自分の体で稼いだ給料である。 たとえ、数十ドルだけの献金であっても、きっちり10%納める。 これが、とても嬉しいのである。

残りのお金は、全部旦那に誕生日のプレゼントとしてあげちゃうことにした。 旦那の誕生日は、クリスマスの少し前。 旦那、今、デジタルカメラにこっていて、その周辺機器を集めている。 当然、安くない。 でも、自分で稼いだお金をつかってのプレゼントは久々である。 これも、嬉しいのである。


アメリカ人はお金を包む、ということは、あまりしないようである。 でも、私は、だいたい、プレゼントは、現金や商品券にする。 これだと、狂気の沙汰の店に足を踏み入れなくてすむ。 風邪のビールスに晒されなくて済む。 もらった方は、使用選択の余地がある。 まったく、ロマンもへったくれもない人間が私である。

旦那の両親のじじばばは、93歳。 物への執着はない。 なので、美味しい物を買ってきて、クリスマスに食べる。 じいさんは、もう外にでたっくないから、外のものを家にもってくる。 なので、我ら家族(旦那側)のクリスマスの食卓は、フィレ・ミニヨンあり、スノークラブあり、と豪華である。 小さな小さな、決して裕福な外見ではないトレーラーのなかで、高級レストランのメニューを楽しむ。 プレゼントは、子供(と犬)以外にはあまりない。 ただ、楽しい時間を過ごすだけである。


クリスマス休暇まで、あと一週間。 早くこのせわしい季節、終わって欲しいものである。 そして、1月になれば、大バーゲンが始まる。 その時、私は、店に出向くのである。 本当に、安い。 来年のクリスマスプレゼントをこの時に買えばいいのになぁとも思う。


クリスマスの本当の意味は、何百年前に預言された、「ひとりのみどりごが生まれる」ことの成就であり、この人がこの地に来られることによって、私達がまた、主の元に引き寄せられる確証が得られる、ただ、そのことに尽きるのだと思う。 

なので、お祭り騒ぎも、何もいらないではないか。 教会にわざわざ「クリスマスだから」とファッションきどりで行く必要もないではないか。


ただ、ただ、「イエス兄さん、私の為に、この世にきてくれて、有難う。」と心から感謝を捧げるだけで十分だと思う。


あかしや番頭


追記:これを書いた翌日の今、間違いを直している。 そして、なんと、じじばばからの今年のプレゼントは、ホテル宿泊。 といっても、じじばばの家のそばのホテル。 いつもなら、じじばばの家に寝袋をしいて、転がってねるのである。 しかし、犬を3匹連れて行くと聞いて、こりゃやばい、と思ったのか。 

それも、ご近所さんがそのホテルに勤めていて、普通の料金の三分の一の料金で大きな部屋が取れてしまった、とのこと。 その料金もじじばばが、いや、実際には、ばあちゃんがお金を握っているから、ばあちゃんか、払ってくれるとのこと。 

よし。 うちは、クリスマスディナーをプレゼントしよう。 ご近所さんも当然、ご招待するのは、いうまでもなし。

コメント

匿名 さんのコメント…
だははσ(^◇^;)クリスマスってそうですねぇ~、だって本当にイエス兄さんの産まれた日にちは定かでないし・・・
スーパーにいって買い物したときにカナダでは5アイテムまでだと5アイテムまで専用のレジがあってそこへいけばすっ飛んで早くレジができましたがアメリカにはないんですねぇ。オーバーヘッドコストっていうんですか経費を・・ふむふむ勉強しました英語の!
とりあえず日本帰国後クリスマスはあちらの大晦日と元旦だからケーキはでないしみんな田舎にや両親の所にかえるんだよぉ~と説明するのですが、日本人にはピンとこないみたいです。まんまと商戦にのせられてしまった結果なんですねぇ。まぁとりあえずイエス兄さんの本当の誕生日がわからないけれどこの日を仮定してヒゲは静かにお祈りして祝っていますが・・・今年はツリーを出してしまいました!(毎年ぐうたらで出しもしないし教会になんて普段でも行ってないのに、このクリスマスも行ったことがない・・)そう!そんな形式にとらわれる信仰を神様はみているのではないのですねぇ~
その時だから・・ではなく「その時以外でも」誕生を祝い感謝できれば素晴らしいと勝手に思ってますです。
真夏でも「イエス兄さん、あなたがこの世に産まれてきてくださったから今の自分は・・・以下省略・・」ってな感じかもです。
あかしやさん!いやなクリスマスかもしれませんが、でもメリークリスマスです、そしてハッピーホリデーです!
ヒゲ
Akashiya さんの投稿…
ひげさん、

実は、アメリカのスーパーにも、10個以下、15個以下、20個以下の少数購入者の為の専用レジはあります。 そこも、並んでいます。 さらに、自分でバーコードをピッとスキャンして、自分で精算する無人レジもあります。 でも、並んでいるんですぅ。(涙)

うちは、クリスマスツリーもライトも出しておりまへん。 そういったものは、すべて屋根裏部屋にあるんです。 でも、旦那がいつも出張中で、おろしてくれる機会がないのと、クリスマスの飾り付けをする時期は、子供の誕生日で大忙し。それに、うちの犬達がなぎ倒しかねないし。 

ま、じじばばの家でクリスマスツリーを飾るので、良いかと。 

イエス兄さん、来てくれて有難う、という「ありがとうクリスマス」ならいいですよね。 そうそう、一年中、感謝しています。 だから、一年中、毎日がクリスマスだぁ???

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