NO. 204 大きな環境
うーさぶっ!
北テキサスにも寒波がきた。
庭の池には氷がついた。
日本にいる方にとって、テキサスって、砂漠で熱い、という印象があるようだけど、実は、冬は寒くなる。
日本と同じように、春を知らせる節分、啓蟄、Ground Hog Dayを迎えたあとが一番寒い日々となる。
昨日から学校はお休み。昨日の朝、この地域で75台以上が重なり合う大事故があった。
数人が亡くなってしまった。
凍った路面の上でブレーキを踏めばイチコロなので、外にはでてはいけない。
この写真を撮った時、池の中にいる金魚もついでに写真を撮った。
大きく見えるけど、この子たちは金魚。鯉ではない。
彼らは、体長、15センチはある。
数年前にどこかからもらった、と思う。または、空から降ってきた?
なんでこんなに大きくなってしまったのか?
毎日、えさをあげているから、というのもあるけど、池、という彼らにとっては、大きい環境で育っているからだと思う。
一般的に金魚って、横50㎝x高さ20㎝、幅15cmほどの水槽や、小さな手水鉢で飼っているのが一般的。
でも、この池の大きさは、最初は1-2CMだった彼らにとっては、大海。
そこで、自由のんびり、気ままに食っちゃ寝、食っちゃ寝の毎日なので、ここまで大きくなったのだろう。
こういった姿が自分と重なることがある。
食っちゃ寝、食っちゃ寝なので、太ったぁ? それもあるある。
日本のことを卑下するわけではない。
今、こうやって好き勝手に生きて、自分の小さいビジネスを何とかやっている。
この状態は、日本にいたら、できなかったと思う。
スモールビジネスにとってアメリカは良い環境である。資本金やら、役所でのうんたら規定はない。
会社設立は簡単にできる。この間も数人の会社を登録してあげた。”あげた”という軽い言葉が当てはまるがごとく、個人で会社を難なく作れる。日本でいう合同会社=LLCはお手頃に登録できる。
確定申告だって、個人営業の場合は、雑所得っていうのかな日本では、そういうカテゴリになり、書式を一個追加すればよい。
環境としても、一人で営業して、それが白人でない私でも、アメリカ人は正当に評価してくれる。こっちも、まじめに真摯に対応するので、リピート客になってくれている。
あとは、Communication能力。そして、Laptop一つで何とかお金は稼げる。
アマゾンだって、Dell Computer、Microsoftだって、同じ始まりであった。
Jeff Bezosは、Amazon作った時、机は、ホームセンターから買ってきたドアの部の穴がある木のドアだった。この穴にコンピューターの電源コードを通したわけ。また、Jeff Bezosは養子である。誰かが、育てられなかった子供であった。スティーブ・ジョブも養子だった。
そういった自由な環境、許容のある環境に生きていること。 大きな環境にいる。
90年代―00年代、結構多くの有名人、芸能人が子供をアメリカで出産した。
また、アメリカにて短期で研究をされる博士号を持つ人たちも、アメリカで子供を作っている。 年齢が若い時に来られているし、アメリカ市民である子孫を残すためだと思う。
良い環境で生き残りたい、という顕在的、潜在的意識が働いたのかもしれない。
日本は、失われた10年20年を経て、平成が終わり、令和となった。そしてコロナ禍。
レストランは続々と廃業。 ホームレスも増えてしまった。女性の自殺も増えてしまっている。 そして、格差はますます激しくなっている。
日本全体をパイとしてみると、その外周=輪が縮まってしまっている。 移民を受け入れない限り、人口増加は難しいのかもしれない。
日本でも昨年はYoutubeの後発の人が多く出た。こちらもいずれ収束する。
音声SNSのClubhouseも、先行者利益だ!と軒並みYoutuberやその筋の人たちがよってたかっている。
ClubhouseはStanford卒業生が始めたベンチャー。日本生まれではない。Tiktok, Instagramは中国発。 日本生まれのMixiは、今はFacebooksにとってかわられてしまった。
ほかに何かあるのか、日本には?
ホリエモンは、日本の将来は、宇宙開発とアンドロイドだと言う。
トヨタはいずれ大量解雇が起こる、と多くの知識人が言っている。
これは、私も同感。電気機器業界にいてブラウン管からLCD Monitorへの変遷を見ている。
エンジンからモーターに車が変わり、自動運転となるので、変な話、部品を買ってきて、組み合わせれば車なんて「誰でも」作れる。
成毛眞さんは、日本株は買ったことがない、という。
あたしは、遠くから日本をこのように見ている。日本にいる人たちからは、「物見遊山」的発言として思われると思うので、面白くないだろう。
創世記12:1
そののち、主はアブラムにおおせられた。
「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、私がしめす地へいきなさい。」
生まれ故郷をでる、ということは容易ではない。後ろ髪をひかれる思いである。
アブラハムにとっては、多くの使用人、家畜をどっと連れて行くので、全財産を携えての移動である。 道中、盗賊に襲われるかもしれないし、使用人には行き倒れもでたかもしれない。狼やコヨーテ(中近東に生息するかはわからない)のような動物に襲われることもある。
あたしがアメリカに留学した時は、スーツケースと身一つだったけど、アブラハムはそうはいかなかった。
周りの人たちだって、「あのアブラハムのアホがさー、ここにいりゃーいいものを。」と笑っただろう。
でも、アブラハムは、神さんの声を信じて、疑わず、その通りにした。
あたしも似たような経験はあり、この国にきた。
親を捨てたと思い苦しんだこともある。
愛犬の訃報をNew Yorkのブリザードが吹き荒れる季節に聞いて、ひどく悲しみ、留学を一瞬後悔したこともあった。
じゃあ、日本に希望はあるのか?
日本は山が美しい。人々が優しい。自然が美しい。ごはんもおいしい。
リモートワークの促進で、田舎でのんびり生きることができるようになっている。
悪くはないだろう。
1月6日の首都ワシントンで起こった暴動は、衝撃的であった。
この地で一生を終えるのだろう、と思っていたのだが、アメリカはオワコンだ!と思ってしまった。 ほんとうにがっかりした。
「老後は日本にいってもいいのかな」、という弱気な気持ちがもたげてきた。
なので、私は勝ち組ではないと思う。
大きな池にいる太った金魚にすぎない。
私の住むところは、神さんが決めてくれる。
その場所は、良い所にきまっている。
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