No. 4 ダビンチ・コード、 ゲイ、 アメリカでは言いたくてもいえない事

ダビンチ・コードがアメリカでは5月19日に公開される。 トム・ハンクスが主役だから、日本人の間でもすでに前評判は高い。 読書家のうちの旦那はとっくの昔に原作を読んでしまっている。 新聞すら読む余裕のない双子の母親としては、ダビンチ・コードを読む時間もない。 それに、フィクションってわたしゃ、読まない。

なので、どういった内容なのか、皆目わからないけど、ちょっと小耳に挟んだのは・・・・なになに、イエス兄さんは娼婦だったマグダラのマリアっていう人と結婚していて子供までいた、ということが隠されていたぁ? さらにイエス兄さんの神性のあり方まで問われているらしい。 それで、キリスト教信者の一部の人たちが怒り、ニューエージの人たちや、イエス兄さんを否定したい人たちは、こりゃー良いセオリーだって擁護しているんだろうなぁ。 子供がいたぁ? これも面白い。 イエス兄さんはダビデから16代目だ。 イエス兄さんから16代目っていつだったんだろう。 私はイエス兄さんが結婚して、子供がいようが、いまいが、どうでもいい。 動揺さえも起こらないよ。 言いたい事いっていれば、いーじゃん。 私の兄さんへの気持ちはかわらねえぜ。  

聖書を読むと、SF映画みたいなことが描かれていて結構すごい。 90歳過ぎて、女性が子供を生んだり、海が二つに分かれたり、預言者エリアが車より早く走ったとか。 ダニエル書では、神さまに仕える3人が炉の中に投げ込まれても、神の使いに守られて、髪の毛一本も焼けなかったとか。 さらに、死んだ人間が沢山生き返っている。 エリアを泊めていた家の息子もそうだし、イエス兄さんの大好きなラザロも生き返っている。 新約の最後は当然、イエス兄さんが蘇っている。 まさに、これは80年代のマイケルジャクソンのスリラー、コンピューターグラフィックを駆使して作成したLord of the Rings、ナルニワ物語だよね。 コンピューターグラフィックが発達した今、旧約聖書をすべてハリウッド映画にする計画はないのかねぇ。 Prince of Egyptみたいにねぇ。 うってつけの原作だよ。 

このBlogを英語で立ち上げて、聖書にある現実ではありえない現象を信じるかどうか、という議論をしたらここ、アメリカではものすごい議論になってしまう。 それこそ、台湾の国会みたいに押し合いへし合い、ののしりあい、なぐりあい、みたいなことがBlog上で繰り広げられる。 もしかすると、銃で撃たれるかもしれない。 よかった、日本語できて。 

私は結構議論好きで、理論を系統だてて、話すのも好きである。 一年ちょっと前までは、処女懐胎は原文からの翻訳ミスだ、という意見を楽しんでいた。 さらに、神という存在は人間が説明できない事柄を押し付けるための都合の良い存在である、とも言っていた。 しかし、旧約聖書は一ページも読んだことがなかった。 

私が聖書に書いてあることは信じるか、と聞かれたら私はどう答えるだろうか、と考えた。 うーん、信じる信じないというより、読んでいて、「神様ってすげー」と思うのである。 ただ、それだけなのだ。 信じる信じないという議論は避けているわけでもないし、敢えてしようとも思わない。 また、聖書の読んだばかりの箇所を得意げに振り回して、だから信じよ!とも人に言おうとも思わない。 ただ、ただ、すげーなぁ・・・それだけなんだよね。 物足りない回答でごめん。 ばかだこいつ、って思う人もいるだろう。 でも、しょうがない。 これは多分頭で理解しているんではなくって、私の心と私の魂で体験してしまっているからなんだと思う。

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話は変わるけど、キリスト教やっている人たちはゲイの人たちを寄せ付けないのかな? 聖書にはゲイー男色は罪である、と書かれていたと思う。 どの箇所だったかな。 数ヶ月前、同性同士の結婚の正当化、という話題が新聞の一面をにぎわしていた。 この問題は愛し合う二人が結婚という形をとる、ということだけではなくって、健康保険の申し込み資格、養子縁組、遺産のことなど、経済的な要素も背後にあるんだと思う。 

ゲイは日本だと新宿2丁目とか、おかま、なんて呼ばれたりして、「うふふ・・」なんて笑われる対象で、殺されるような対象ではない。 ・・・と書いたけど、思い出した。 日本での話し。 昔の彼氏って、背が183cmあって、結構ハンサムな男だった。 (今はイケメンというのか?) だからか知らないけど、満員電車で何回か女性にさわれれたりしたそうだ。 ある日、男にさわられた。 スポーツマンだから、力のある彼は、その男のむなぐらをつかんで、電車の天井に「このやろー!さわるんじゃねぇー!」ってがんがん打ち付けたんだって。 周りの人たちが、「そこまでしなくっても・・・」とつぶやきながら、小さくなっていたそうだ。

アメリカでは、ゲイだから殺されたって事件もあるくらい、ゲイを嫌う人たちがいる。 ホモフォービア(homophobia)って言う。 一方、ゲイの人たちの結婚式を挙げてくれる教会もある。 私はニューヨークに住んでいたことがあったから、ゲイなんて石を投げればあたるほどあちらこちらにいた。 友達の友達で、彼氏を「男」にとられた、って泣いていた人がいた。 デザイナーのほとんどはゲイだ。 マイアミでクナナンというゲイに殺されたベルサーチがそうだ。 カルバン・クラインもそうだと思う。 デザイナーには、ユダヤ人が多いのって知っていた? 苗字をかえているんだよ、みんな。 バレリーナーやフィギュアスケート選手の男性はとんどはゲイなんだって。 バレリーナの友達とフィギュアスケートの審判している友達が言っていた。 ある、春の日に、マンハッタンのLower Westーハドソン川沿いーのほうを散歩していたら、いつのまにかWigstockというゲイのカーニバルの中に紛れ込んでしまったことがあった。 まわりは筋肉密度の高い化粧した人たちに囲まれてしまった。 みんな背が高いから、向こうが見えなかった。 それに、いつもなら感じる男性からの視線が一切無い、という女としては空振りのような状況だった。 でも平和的だったなぁ。 ハートが飛び交っている雰囲気があった。 Stone Wall(ゲイ弾圧の暴動があったゲイバー)のあるChristopher Street (ゲイコミュニティーの中心街)を日本からきた客人を案内したことがある。 前を歩いていた男二人が急にキスしたもんだから、来客は凍っていた。  数年前、Time誌がゲイの子供が生まれる原因を科学した記事を載せていた。 それだけ、アメリカでは、ゲイが表面に出ている。 

一方、この10年間、世論の理解を求めようと、性的アイデンティティーが生まれたときからごっちゃになってしまっている人の話が表に出てきた。 例えば、染色体異常で、見かけは女なんだけど、卵巣が最初からない、とか、おちんちんがついて生まれてきたけど、染色体では、XXの異常体で女でも男でもないとか。 子供の時におちんちんを切る手術を同意もなく受けさせられて、大人になって、やはり自分の中の自分は男である、という自覚が出来たときに、ものすごく苦しんでいる人とか。 昔、医学生とスキーにいったとき、そういう話が出た。 やはり、そういった赤ちゃんが生まれてくることが結構あるんだって。 医学部では、全部、赤ちゃんのときに、女性にする、と教えているとのこと。 だから、外見がおかまみたいな人がいるけど、かならずしも、ゲイである、レズビアンではないこともあるんだね。 こういった生物学的にあいまいな状態で生まれてきてしまう人たちは、どのような苦しみに毎日遭っているんだろう。 

クリスチャンで、ゲイは罪だ、火に焼かれろ、とのたまうのはそれはそれで、聖書に忠実だ。 しかし、自分の子供がゲイだったら、と1歩引いて考えてみると、自分の信仰に対しての新たな広がりが見えるのかもしれない。 チャレンジがあるのかもしれない。 

自分が体験していないことをJudge-裁くことは簡単である。 姦淫を犯した婦人を石を投げて殺そう、とわめいていた群集に向かって、イエス兄さんは言われた。 この女ほど罪を犯していない者があれば、石を投げよ、と。 全員がしょぼくれて帰っていったとさ、と聖書にある。 私は、ゲイを糾弾している聖書の箇所をじっくり読んでいないので、なんとも言えないが、「ゲイの罪」と「人を許せない罪」を天秤にかけたらどちらが重いのかなぁ。 だれか教えてください。

私は自分の子供が生まれたとき二つの決心をした。 ひとつは、万が一、旦那が先に死んで、貧乏になっても、私は掃除婦をしてでも、この子たちを育てていこうという決心。 もうひとつは、この子達は大人になってゲイになる可能性はゼロではない。 もしも、ゲイになったら・・・それでも、私はこの子達を変わらずに愛し続けていく、と。 たとえ、他の人間から後ろ指さされて、村八分にされても。 旦那は「なるわけないだろ!」と怒った。 でも、これだけまわりにいるとね、他人事ではない。 そして、神様がそばにいてくれるとわかった今は、その子の為に一生懸命祈るだろう。 

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