No. 5 ディスコ ICC  (その一)

「ディスコ」という言葉は死語なんすかねぇ? 今はクラブっていうのかな? 昔、横浜にはSoul Trainというディスコがあって、高校の時からたまに行っていた。未成年だったけど、バイオレットフィズっていうお酒を飲んで、踊っていた。 横浜だから米軍がある。 兵隊さんらしき黒人のお兄さんたちがおしゃれして踊りにきていた。 粋であった。 That's the wayとかHello Mr. Monkeyの曲が流れていた。 当時は、夜中にテレビで、Soul Trainという番組があった。 勉強の息抜きにと、踊りの練習していた。 70年代中旬から80年代の話で、ヒップホップなんて、生まれてもいない時代であった。 そう、私結構年とってんのよね。 その後、横浜にはBayside Clubは出来るわ、ワンレングスのお嬢様がお立ち台で踊っていたジュリアナ東京も出来た。 会社勤めを始めた頃は、六本木はディスコの最盛期で、あちこち、よく行った。 Dejavuにも行ったっけ。 東京タワーの方にむかっていって右側にHot Crocketというサンバの店もあった。 六本木交差点のアマンドはいまだに健在だと思うけど、私が行っていたディスコは今でもあるんだろうか? 知っている人いたら教えてちょ。 

さて、私がここダラスの日本人教会、インターナショナル クリスチャン チャーチ(International Christian Church: ICC)に初めていったのは2004年12月12日であった。 なんで日にちまで覚えているか、というと、一年後の同じ日、つまり2005年12月12日、が母のお別れ式だったんだ。 

ダラスには「いろは」という日本人コミュニティーの新聞があって、ICCが広告を出していた。 他にも日本人教会はあった。 でも、ICCが一番近かったから、そこにした。 自分の為にいったんではなく、母の教会を探す為に行ったんだ。 教会の礼拝に参加するなんて、15年振りだった。そのときゃ、日本の母の事で、思い詰めることがあって、暗い気持ちで行ったんだよね。 

車を走らせていくと、大型トラックが道端に沢山止まっている道に入っていった。 そこに、倉庫みたいな建物があった。 こちらの教会は日本人がイメージするような、鐘が「からーん、ころーん」と響き渡白亜の建物はあまりない。 そいういうたぐいはイタリアに任せよう。 車をとめて、その倉庫に入っていった。 ここでいいのかなぁ・・・。 一つ目のドアを開けたら、集会案内がおいてあるテーブルがあったので、そうか、ここでいいのか。 次のドアをあけたら・・・・ じゃぁぁぁぁーーんん!! って音楽が圧力となって襲ってきた! 髪の毛が後ろに流れたんじゃないだろうか。 おっと、ロックコンサート中か? やはり間違ったか? コンサート会場の後ろの方で立っていた女性に、新聞広告を見せて、これってここですよね? と恐れ恐れ聞くと、ここだという。 漫画にある、こめかみに縦線が何本かかかれていて、冷や汗のしずくが顔にたれている、あの状況であった。 でも、帰るに帰れず、後ろから2番目の席を選んだ。 皆、立っているから、座るわけにもいかない。 どうしよう。 ステージの方を見ると、日本人の女性が英語で歌っていた。 おい、日本人のくせして何で日本語で歌わないんだ。 知らない歌なので、たったままでぼーっと見回すと、いるのは日本人だけではない。 アメリカ人も沢山いた。 そうか、ここはアメリカでアメリカ人もいるから英語で歌ってんのね。  しかし、何曲うたってんだ。 40分くらい歌っているぞ。 なんでこんなに長く歌っているんだ? 

小学校低学年の時、友達に連れていかれて、地元の教会にいった。 ガンバーランド長老 (ガバーランド? 頑張らんと?) 希望が丘教会。 長老というから、老人がでてくるのかと思った。 (いまだに長老の意味はわからん。)そこに通っていた近所のお兄さんに恋心が芽生えたので、それからも少し通った。 不純な動機である。 賛美歌を歌った。 聖書くらい厚い賛美歌の本があって、「賛美歌XXX番を歌います。」と牧師がいうから、黒い表紙の本を開けて、オルガンに合わせて歌った。 歌詞が「・・・ませり」とか「ほめまつらん」で、ぜんぜん意味がわからなかった。 でも、お兄さんが歌っているから、私も歌った。 母の教会、鎌倉雪ノ下教会でもパイプオルガンで、ませり・まつらん賛美歌を歌っていた。 賛美歌というのは、そういった地味なものだと思っていたから、ICCのドアを開けたときは、ぶったまげた。 母を連れてきたら車椅子から転げ落ちてしまうだろうと思った。 

そんなショックとは裏腹に、ロックコンサートのあとの牧師先生のお話は今まで聞いた中で一番分かりやすかった。 教会の人たちをステージに連れてきて、神様と人間に見立てて、距離を置いた。 そして、イエス様に扮したもう一人を間において、3人並べて手をつなげて、「イエス様は人間と神様の間をとりもつために、こられた。」と説明してくれた。 それまでは、イエス兄さんと神さまのとの位置づけを知らなかったし、イエス兄さんの存在理由なんて考えたこともなかった。 知ろうともしなかった。 礼拝が終わった後、「分かりやすいお話をありがとうございます!」と握手しにいった。 

その次の週も行った。 ロックコンサートは相変わらずやっている。 前の方で、ぴょんぴょん飛んでいる人がいる。 あっ、牧師だ! 飛んでるよ。 おっとっとっと・・・って、バランスを崩したぞ。 こけずににふんばって、横にとっとっとっと、と飛んでいる。 歌舞伎みたいだ。 歌のお姉さんも跳ねている。 この教会にはミラーボールが必要だ、とまじに思ったのであった。 

その後もどういうわけか教会には行き続け、なんと昼間の家庭集会にまでいくようになってしまった。 日本の実家でいろいろあって、日本とアメリカを行き来する生活になり、つらい思いをしていた。 でも、牧師先生、奥さん先生が話を聞いてくれた。 そうしているうちに、日本で転院を繰り返す母の行方が分からなくなった事件があって、駆けつけてきてくれた牧師夫妻に祈ってもらった。 そこで先生に与えられた聖書の箇所が、「歴代史 II 5章」であった。 そこは、ダビデというイスラエルの偉大な王様が神様の為に立派な神殿を建てた。 レビ人たちは楽器を奏で、歌った。 そしたら、神殿に雲が満ちた。 つまり、神様が降りてこられた、というところである。 牧師先生いわく、「あなたはこのレビ人なんですね。」 ○×△♯??  私の抱えていた問題とまったく関係ないじゃないか。 じゃあ、なんだ、こんな私の困難のときに、レビ人のように歌って踊っていればいい、と神さんはいうのか???? 

よく分からないまま、時は流れ、家庭集会を今まで行っていたPlanoというところから、Ft. Worthの家に通うことになった。 また家庭集会の金曜の朝が来た。 かったるかったので、今日は行くのやーめた、とコンピューターに向かっていた。 そしたら、体の右側から空気の圧力が来る。 聖なるBuddyが家庭集会に行け!といっているようだった。 それでも、やだよ、疲れてるんだから、とうだうだしていると、その圧力は一向におさまりそうもない。 「うっるせーなー。 行きゃーいいんでしょ! わかりましたよ、行きますよ。」と独り言を言いながら、車に乗った。 傍からみれば、気違い女だ。 家をでるのがおそくなった。 遅刻だな、こりゃ。 うちからFt. Worthに行く121というハイウエイは制限速度65マイル(100キロ)である。  そこを80マイル(約130キロ)で飛ばした。 運転しながら、「神さん、あんたが行けっていうから、こうやってスピード違反しているよ。 あんたの責任だからちゃんと守ってよ!」 とつぶやきながらハンドルを握る。 それでも、圧力がきて、「行け!行け!」と催促されているようであった。 「うるさいなー!!」 そしたら、「感謝しろ。」という言葉が頭に浮かんだ。 

家庭集会の家についたら、千葉県成田空港のそばのホープチャペルで賛美リーダーをされている鎮目(しずめ)さんとピアニストのお兄さんがいた。 アメリカに伝道で来られていた。 鎮目(しずめ)さんは牧会の小田正和といってもいいくらい、美しい声の持ち主だ。 オフコースの「生まれてくる子供たちのために」なんて最高よ。 それにオリジナルの曲をだしていて、CDもあります。 お近くの人、一度聞きにいくといいですよ。 鎮目(しずめ)さんの教会のサイトを右にリンクしてあります。 ピアノの伴奏もすばらしかった。 「うわーすごいなぁ。 あんなに自由に弾けたらいいなぁ。」とぼろっという私に、彼は、 「指が勝手に動くんです。」 だって。 実は、私は6歳のころからピアノを習っていた。 でも、練習嫌いだったから、上達が遅いのなんのって。 高校でバスケットを始めたのを理由に辞めてしまった。 10年もやっていたのに、ソナタに入るか入らないくらいまでしか進まなかった。コードなんてわからん。  一方、ギターのコードはわかる。 中学ではフォークソング部に入っていたので。 だからかっこいいポピュラーソングでピアノが入っているいい曲が沢山あるけど、いいなー、とうらやましくおもうだけで、自分でピアノを弾くことが出来なかった。 なので、鍵盤の上を指が自然に動く人に対しては、ははーって土下座したいのだ。

(その二へつづく)

コメント

Akashiya さんの投稿…
コメント、おおきに。
そうすか、舞台から落ちましたか。 この前の日曜日の合同礼拝のときも、一人で前のほうで跳ねてましたなぁ。 うちは、元気な教会でよろしおま。

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