No. 194 私たちの本国は天にあります

 今日は2021年1月6日。アメリカの首都、ワシントンで起こったことをテレビで見て、また落ち込んでしまった。



トランプ支持者や暴徒たちが首都の議会堂に押し寄せ、議会を占領しようとした。

大統領選挙の結果にあくまで抵抗するということだ。大統領選挙のElectral Collegeの票を数えている議会が一時停止した。

ヒトラーに扇動されたナチ支持者と重なる。

メディアは、「アメリカの民主主義の危機」「世界に対してみっともない」「これがアメリカか」と報道。


私はトランプ大統領の経済効果はあったとは認める。 この人は、大統領という立場ではあるが、大河のように流れる時の中で浮かび流れる一枚の葉にすぎない。 そして、世界の覇権がアメリカから中国に移動する拍車・カタパルトとしての役割を持っている、と思ってきた。

日米のクリスチャンのリーダーには、トランプを支持する人も多い。それは、人工中絶を禁止する、という点に於いて、一致しているからである。(この人工中絶については、別途書く。)


今はテキサスでは4時半だが曇天のため、暗くなってきた。

ワシントンでは、日没となる。まるで、アメリカという大国の落日である。




私がアメリカに留学したのは、大学への復学が、日本より簡単であったため。やり直しの利く社会であったこと。そして、アメリカは良し悪し含めて、日本の30年先を行っている、という理由であった。 

アメリカへのあこがれは、とうの昔に失せていた。なので、留学が終わったら、日本に戻るつもりでいた。



近年、中国が力をつけ、世界の覇権への道を進み、東シナ海での侵攻も進めている。次の戦争のときには、日本はとてもまずい立場になる、と思っていた。

韓国のへウンデ(海雲台)の展望台から九州の門司を臨んだことがある。
朝鮮半島を下れば、日本はすぐそば。手の届くところにある。蒙古もそう思ったから、襲来した。中国の海軍をもってして、日本は近すぎるターゲットである。

有事が近づくにつれ、日米安保条約は続かないかもしれない。



今日までは、アメリカに住むことが、家族の安全を保てると思っていた。

しかし、首都ワシントンの残念なこの有様は、アメリカもオワコンへの道をさらに急降下で進んでいることを示す。

アメリカの軍隊は10年以上前から内部のモラルが下がっていた。これは、軍隊所属の大学にて教鞭をとっていた親戚からの話なので、本当である。

一方、人海戦術もためらわず、技術力でも、アメリカをしのぐかもしれない中国。アメリカの大学の教授や企業の技術のTopには中国人が多い。

2002年だったか、北京は、天安門を訪れた。案内してくれた中国人の方が、毛沢東のビデオを胸をはり、誇らしげに見ていた。その姿から、何万人もの中国人の若者が、国のために殺戮を繰り広げる光景が眼に浮かんでしまった。当然、対象は昔ひどいことをされた日本人に対してだ。


今日の残念な出来事から思い出したのは、「Aplocalypto:アポカリプト」の最後の場面である。キリストの受難(パッション)の映画を監督した俳優Mel Gibsonによる映画である。



アステカ帝国が舞台だと思う。部族同氏の激しい抗争を繰り返していたメゾアメリカ(現在のメキシコ)だが、抗争をしている間に、スペイン人が上陸する、というところで映画は終わる。(1521年、コルテスによりアステカ文明は征服されてしまった。)

この映画の冒頭に以下の引用文が流れる。

A Great Civilization is not conquered from without 
until it has destroyed itself from within. - Will Durant


「偉大なる文明が壊れるときは、制覇によるのではなく、
 文明の内部から崩れていく。」


映画には載っていないが、上記のセンテンスの後には、以下と続く。

The essential causes of Rome’s decline lay in her people, her morals, her class struggle, her failing trade, her bureaucratic despotism, her stifling taxes, her consuming wars.

「ローマ帝国の下落の主だった原因は、国民の低下、モラルの低下、階級間の問題、貿易の失敗、政府の人間の職権乱用、増税、そして戦争であった。」

Will DurantはJared Diamond (”Guns, Germs, and Steel"の著者)と同様にピューリッツア賞を受賞している。


****


今日の落ち込みの気分のもとは、私はどこに住めばいいのだろうか、という不安からである。

夫は、2016年の11月に「日本に引っ越そう」と言ってきた。

私は、将来に中国が攻めてくるかもしれないので、賛成しかねない。と言っていた。


でも、今日の時点では、日本でも、米国大使館か米軍駐屯地のそばに住んでもいいのかも、と思ってしまった。 日本はご飯もおいしいしね。



こういう時は、まず、ニュースを消す。そして、賛美歌を聞く。


以下は、あたしのいっている教会に来てくれたお二人による「愛の絆」という曲。

聞いて、心を落ち着けた。



私たちの国籍は天にあります。 ピリピ 3:20


アメリカに私を連れてきてくれたのは、神さんである。以前のブログにも書いた。

私の究極の場所はアメリカでも日本でもない。

天国である。母の待つ天国である。


今日の議会占領の騒ぎの中で、女性一人が胸部を撃たれて重体である。

この方の回復を祈る。

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