No.200 父方の先祖 (3)
だいぶ前に書いた「父方の先祖」シリーズ、第三弾。 その1 その2
電話口で、「血のつながりのある人」は、こう答えた。「明日、二時にXXXX銀行の前の駐車場にきてください。」
そりゃーそうだ。赤の他人はまず家には呼ばない。
それでいいと思った。
公民館の方にお礼を言い、公民館をでた。宿はすぐそばであった。そのまま坂道を上り、宿に戻って、温泉に入った。
その時の気持ちは思い出せないが、ただただ、信じられない、といったところであろうか。
ちなみに、その温泉ホテルには、武田鉄矢にそっくりな人がいた。
本人だったのかなぁ。
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翌日!
午前中はぽっかり時間があいたので、近くの有名な観光地に足をむけることとした。
タクシーだと高いし、時間があるので、一日に2本しかないバスに乗り、観光地の入り口までたどり着けるバスに乗った。朝の7時50分発のバスだった。
田舎の小さな町の古ぼけた商店街を抜けて、川沿いを走っていった。
途中、小学生が一人乗ってきた。黄色い帽子をかぶって、親に送られて。
そのあと、小学校の前で、その子は下りた。校長先生らしき人と女の先生が迎えにきていた。 いい待遇だなぁと思った。 少子化だから、子供は大事にそだてられている。お宝だね。
さて、運転手さんにXXの滝はここでおりますよ、と教えられた停留所で降車。
その場所に向かう舗装道路を歩き始めた。目的地まで2キロはあるだろう。
時は11月。秋である。
田んぼもあるなか、面白い風景に出くわした。
公共の場におけるすすきの生殖行為。
すすき、だ。”すすきの”ではない。
すんげえ、いやらしい書き方だけど、風もないのに、花粉を放出している。
次の世代につなげていこうとする神さんの仕組みである。
その観光地に向かうに従い、お土産屋さん、お食事処が、見えてきた。
お店をそろそろ開けようか、という朝8時半ごろだったか。
一人でてくてく歩く私に、お店の前を掃除しているひとたちが、「朝早くからご苦労様です。」と声をかけてくれた。
その観光地に入っていくと、紅葉とカラスが目に入った。
そう、早朝なくのは鶏ではなく、カラスって知っていた?
観光場所の入口に到着して、入場料を払おうとした。
受付の方は、「お早くご苦労様です。朝9時前にご入場の方は無料です。」
おおー。
そこからは、長いトンネル。
そして、見えた滝である。
亡き父が一度だけ、話してくれた祖先の町の名物。
「俺の父親が生まれたのは、XXXXという町で、そこらへんで有名なのは、XXX滝と”しゃも”、だよ。」
しかし、父は一度もその町に行こう、とは言わなかった。あの運転好きで、毎週末、どこかに車で連れて行ってくれた父であったが。
何故だったのだろう。。。
<その4につづく>*まだ書いていない。
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